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塗装について

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 ラッカーは英語で和訳すると漆とか塗るといった意味になります。私たちの使うラッカーはセルロースなどを含む有機 溶剤になりますので漆を原料に使っていることはありません。塗装でギターの鳴りかたが大きく変わります。アコース ティックギターは全面塗り替えると明らかに変化します。エレキギターでも変化します。楽器の塗料はどれが良いか一 概に言えませんが木材本来の鳴りを重視するのであれば塗装は無い方が良いと思います。しかし塗装無しでは湿度や汚 れなど楽器としての耐久性が無くなるので最低限の塗装は必要になります。フェンダーは塗装がかなり厚いのですが生 産性を考えてのことでしょう。通常の鏡面仕上げのギターは吹き付けが終わるとヤスリで表面を削りコンパウンドで磨 いてツヤを出しますが削り過ぎや磨き過ぎると木地が出てしまい商品にならなくなります。

 量産の安いギターは塗装で失敗したり傷が付いたりすると補修したり、デッドストックのボディーを色を塗り替え てオーバーコーティング再塗装したりと塗装を削ると何重にも塗装が塗られていることがあります。鳴りを考えてぎたーを つくっているとは到底思えません。最近のギブソンも厚めですがヒスコレは薄くしているようです。エレキギターは塗 装を薄くすると痩せたときに木目がくっきりと出てきてしまい、クレームになってしまうことがあり塗装は厚めが標準 でしたが最近は木鳴りを考え薄い物が多く出回るようになりました。

 塗装はギターの鳴りを大きく左右します。塗装の種類は、ポリエステル・ポリウレタン・ラッカー・ニスなどありま すが安い量産品はポリエステルかポリウレタンが圧倒的に多いです。この二種類は二液性で科学反応で硬貨させます。 ポリエステルは厚塗りが得意な上硬化も早く、硬化するとプラスチック並の硬さになりますので量産用の良い塗料と言 えるでしょう。ただし黄色変化が激しく白いボディなどは2、3年経つと黄色になってしまいます。ポリウレタンは二液 性ですが元々自動車でよく使われる塗料で厚塗りは苦手です。硬化時間も遅いので生産性は悪いですが対抗性が強くほ とんど黄色変化しません。白いボディーは10年経っても白いままです。ラッカーは塗り増しは簡単ですが硬化に時間が かかる為生産性はあまりよくありません。しかも湿度が60%を超えると水分に反応して塗膜が白化します。非常にデリ ケートな塗料で油分やホコリがあると塗膜がはじいてエクボのようになることがあります。ギブソン、フェンダーはラ ッカー系を使用していますので修理も当然ラッカーを使用します。ラッカーは1液性で硬化してもシンナーで簡単に落 ちてしまいます。部分的に塗装しても下地の塗料を溶かしますので境目が殆ど出ません。

 当工房ではラッカーが標準で極力薄く塗装します。時間が掛かり高価になってしまいますが全面塗り替えると鳴 りはとても良くなります。